ロードバイクに乗る際、天候や時間帯によって視界の明るさが大きく変わる。
そのため、日差しの強い日中だけでなく、夕暮れやトンネル内、夜間走行にも柔軟に対応できるアイウェアが求められる。
そこで注目されているのが「調光サングラス」だ。
調光サングラスとは、紫外線の量に応じてレンズの色が自動的に変化するアイウェアである。
晴天では濃い色に、曇天や夕暮れではクリアに近づき、常に快適な視界を確保できる。
1本で複数のサングラスを使い分けるような役割を果たすため、荷物を減らしたいロングライド派やブルベライダーにも人気だ。
本記事では、ブルベやロングライドを走る筆者が、調光サングラスの選び方やメリットを解説しつつ、おすすめのモデルを厳選して紹介する。
ロードバイク用サングラス選びで迷っている人は、ぜひ参考にしてほしい。
この記事でわかること
- ロードバイクに最適な調光サングラスの特徴とメリットがわかる
- 予算・用途別におすすめの調光モデルがわかる
- 夜間やロングライドでも快適に使えるモデルの選び方がわかる
特にロングライドやブルベに挑戦する人には、筆者が愛用しているALTALIST KISOU ATRがフィットするはずだ。調光性能とコストパフォーマンスを両立したモデルで、詳細は別記事のレビューにまとめている。
ロードバイクの調光サングラス|特徴とメリット

紫外線でレンズが自動で変化する
調光サングラスの最大の特徴は、紫外線の量に応じてレンズの濃度が自動で変化する点だ。
これにより、走行中にサングラスをかけ直す必要がなく、快適な視界を保てる。
夕方・夜間走行だけでなく、トンネル内でも明るさを確保できる。
曇り・夜間にも対応できるモデルがある
従来のサングラスでは暗所では視界が悪くなる欠点があったが、調光レンズは色が薄くなるため、夜間やトンネル内でもある程度の視認性を確保できる。
もちろん、完全な暗闇では不利な場合もあるが、日中から夜まで幅広いシーンに対応可能だ。
可視光透過率が高い範囲までカバーしたスペックであれば、ほぼクリアレンズくらいの視界の明るさが確保できる。(筆者の経験上、街灯のない夜間を快適に走るには可視光透過率80以上は欲しいところ)
1本で済むからコスパが良い
天候ごとにサングラスを使い分ける必要がなく、1本で済むため結果的にコストパフォーマンスが高くなる。
荷物を減らしたいロングライドやツーリングにも最適である。
交換クリアレンズや、別の明るいサングラスを持っていく必要がなく、荷物がかさばらない。
メリットだけでは伝わりにくい実走での調光サングラスの使い心地も知りたい人は、筆者が300kmブルベで使用した「ALTALIST KISOU ATRレビュー記事」を読むと参考になるはずだ。
ロードバイク用調光サングラスの選び方

レンズの可視光透過率をチェック
可視光透過率(VLT)が広いほど、明るい環境から暗所まで幅広く対応できる。
特に、暗所では80%前後、日中でも10〜30%の範囲をカバーできるレンズが理想的である。
夜間は「可視光透過率が80%以上のレンズ」であれば安心。
フレームのデザインと視界の広さも重要
視界を妨げない広角レンズや、顔に沿ったラップアラウンド形状のものが好まれる。
フレームレスやハーフフレーム、レンズサイズも大きいものがトレンドで、視界を妨げない。
また、見た目も走行モチベーションに影響するため、デザイン性も無視できない。
フィット感とズレにくさを重視する
高速走行中の風圧や段差による衝撃でもズレないフィット感が重要だ。
ノーズパッドやテンプルの調整機構があるモデルを選ぶと安心である。
ロードバイク用調光サングラスはこんな人におすすめ!
用途・シーン | 調光サングラスがおすすめな理由 |
---|---|
ロングライド・ブルベ | 長時間走行で天候・時間帯が変化するため、1本で完結できる調光が便利 |
通勤・通学 | 朝と夕方で明るさが変わるが、サングラスを都度交換するのは面倒 |
ナイトライド | 夜間でも視認性を保ちたい。完全な暗所対応の調光モデルなら問題なし |
トンネル・林道 | 一時的に暗くなる区間でも、レンズが自動で明るくなって視界を確保できる |
レース・イベント | スタートからゴールまで天候が読めず、調光なら途中で交換せずに済む |
荷物を減らしたい人 | 交換レンズや予備サングラス不要。1本でオールラウンドに使える |
おしゃれも重視したい | ファッション性の高い調光モデルも多く、スタイルと機能を両立できる |
おすすめのロードバイク用調光サングラス6選(2025年最新)
モデル名 | 可視光透過率 (VLT) | 特徴 | 価格目安 |
---|---|---|---|
ALTALIST KISOU ATR | 8〜80% | 3D楕円球レンズ+ミラーレンズ。ノーズ&テンプル3段階調整で高フィット。300kmブルベ実績あり。夜間はやや暗め。 | 約12,000円 |
OAKLEY JAWBREAKER PHOTOCHROMIC | 23〜63% | プロ仕様の定番。レンズ交換可能でカスタム豊富。長年の実績あり。暗所はやや苦手。 | 約30,000円 |
ALBA OPTICS STRATOS VZUM F-LENS | 23〜80% | イタリア製。クラシックな見た目と高機能を両立。軽量で耳が痛くなりにくい。ナイトライドにも対応。 | 約26,000円 |
100% Speedcraft Photochromic | 24〜89% | 大型レンズで防風・防虫性能が高い。デザインは派手め。調光幅が広く暗所にも強い。 | 約28,000円 |
SMITH WILDCAT 調光モデル | 22〜78% | グラベル・MTB向けの耐久性と広い視野。顔が大きめの人にもフィットしやすい。 | 約38,000円 |
TIFOSI STASH 調光モデル | 14〜64% | 高コスパの米ブランド。軽量・ハーフフレームで広い視界。初心者の最初の1本に最適。 | 約12,000円 |
1. ALTALIST KISOU ATR
「ALTALIST KISOU ATR」は、3D楕円レンズと調光ミラーレンズを組み合わせた日本人フィットモデル。
軽量かつ高フィットで、筆者は300kmブルベでも快適に使えた実績がある。
テンプルとノーズの3段階調整でズレにくく、デザインも秀逸。
ただし、ミラーレンズであるため、真っ暗な夜間ではやや暗く感じるのが注意点。
- 可視光透過率:8〜80%
- 価格:12,000円前後
300kmブルベでも実走テストを行った詳しいインプレッションは「ALTALIST KISOU ATRレビュー記事」にまとめているので、より深く知りたい人はチェックしてほしい。
2. OAKLEY JAWBREAKER BLACK PHOTOCHRMC IRIDIUM
「OAKLEY JAWBREAKER」は、定番のプロ仕様サングラス。
ジョウブレイカーは、レンズ交換可能でサードパーティ製のコスパが高いレンズも多数版倍されている。
調光タイプは朝から夕方まで安定した視界を保てる。
ただし、夜間走行をメインに走る人は、クリアレンズや社外製の調光レンズの購入をおすすめする(下記の記事で解説)。
- 可視光透過率:23〜63%
- 価格:30,000円前後
長期間にわたり実際に Jawbreaker を使用してみたレビューは「OAKLEY JAWBREAKERレビュー記事」でまとめているのでぜひ見てほしい。
3. ALBA OPTICS STRATOS VZUM F-LENS

「ALBA OPTICS STRATOS」クラシックなルックスながら高性能なイタリア製。
視野が広く、軽量で長時間でも耳が痛くなりにくい。
レンズはやや薄めで、ナイトライドでも使用可能。
ファッション性と機能性を両立した一品。
※Amazonなどでは売っていないので注意。
- 可視光透過率:23〜80%
- 価格:26,000円前後
日常のライドから、ブルベまでさまざまなシーンで使用した「アルバオプティクス ストラトス レビュー記事」で徹底解説している。
4. 100% Speedcraft Photochromic
「100% Speedcraft Photochromic」は、派手なフレームデザインが特徴の100%。
大型レンズで横からの風や虫の侵入を防ぎ、実用性が高い。
調光性能も高く、日陰に入ったときもストレスなく使える。
- 可視光透過率:24〜89%
- 価格:28,000円前後
5. SMITH WILDCAT 調光モデル
「SMITH WILDCAT」は、グラベル・MTBでも使える耐久性と広い視野を兼ね備えたハイブリッドサングラス。
フルフェイスにも干渉しにくい設計で、調光性能も高い。
少し大きめの顔にも合いやすいサイズ感だ。
- 可視光透過率:22〜78%
- 価格:38,000円前後
6. TIFOSI STASH 調光モデル
「TIFOSI STASH」は、アメリカ発の高コスパブランド。
ハーフフレーム構造で視界が非常に広く、軽量でフィット感も高い。
価格が1万円前後のモデルが多数あり、初心者の最初の1本としてもおすすめだ。
- 可視光透過率:14〜64%
- 価格:12,000円前後
調光サングラスよくある質問(FAQ)

Q1. 調光サングラスは本当に1本で済むのか?
A. 晴天〜曇天〜夕暮れまでは問題ないが、街灯のない夜間やトンネル内ではやや見づらくなることがある。
ただし、通勤〜昼のライド〜夕方までは1本で十分対応できる性能を持つモデルが多い。
もし調光モデル以外のサングラスも検討したいのであれば、10年以上のロードバイク歴の筆者の経験からおすすめできるものを下記記事で紹介している。
Q2. ミラーレンズと調光は併用できるのか?
A. 可能である。
「ALTALIST KISOU ATR」のようにミラーコーティングされた調光レンズも存在する。
ただし、ミラーは夜間や暗所では視界がやや暗くなる傾向があるため、使用環境に応じて選ぶ必要がある。
Q3. 安い調光サングラスでも性能に差はある?
A. 安価なモデルは調光速度が遅かったり、耐久性が低い場合がある。
「TIFOSI STASH」のように価格と性能のバランスが良いブランドもあるが、信頼性を求めるなら中価格帯以上が無難である。
まとめ|ロードバイク用調光サングラスはオールラウンドな1本!

調光サングラスは、日差しの強い昼間も、トンネルや夕暮れも、変化する光に対応できる万能選手である。
1本でさまざまなシーンに対応できるため、コスパと利便性の両立を目指すロードバイク乗りにとっては最適な選択肢となる。
モデル名 | 可視光透過率 (VLT) | 特徴 | 価格目安 |
---|---|---|---|
ALTALIST KISOU ATR | 8〜80% | 日本人向けモデル。3D楕円球レンズ+ミラーレンズ。ノーズ&テンプル3段階調整で高フィット。300kmブルベ実績あり。夜間はやや暗め。 | 約12,000円 |
OAKLEY JAWBREAKER PHOTOCHROMIC | 23〜63% | プロ仕様の定番。レンズ交換可能でカスタム豊富。長年の実績あり。暗所はやや苦手。 | 約30,000円 |
ALBA OPTICS STRATOS VZUM F-LENS | 23〜80% | イタリア製。クラシックな見た目と高機能を両立。軽量で耳が痛くなりにくい。ナイトライドにも対応。 | 約26,000円 |
100% Speedcraft Photochromic | 24〜89% | 大型レンズで防風・防虫性能が高い。デザインは派手め。調光幅が広く暗所にも強い。 | 約28,000円 |
SMITH WILDCAT 調光モデル | 22〜78% | グラベル・MTB向けの耐久性と広い視野。顔が大きめの人にもフィットしやすい。 | 約38,000円 |
TIFOSI STASH 調光モデル | 14〜64% | 高コスパの米ブランド。軽量・ハーフフレームで広い視界。初心者の最初の1本に最適。 | 約12,000円 |
とくにブルベやロングライドなど長時間の走行を前提としたサイクリストにとって、途中でアイウェアを取り替える必要がないのは大きなメリットだ。
紹介した6モデルは、すべて実績や評判の高い製品であり、用途や好みに応じて選べば失敗は少ない。
調光サングラスは1本あれば昼夜・天候を問わず使える万能アイテムだ。もし「まずはコスパの良いモデルから試したい」と考えるなら、筆者がブルベで実際に使用したALTALIST KISOU ATRのレビュー記事を参考にしてほしい。
その他にも当ブログではおすすめのサングラスや選び方を徹底解説しているので是非チェックしてみてほしい。