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【レビュー】ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズを選ぶ4つの理由とブルベ実走使用感

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ロードバイクに乗り始めてから10年が経過した。

2015年に趣味として始めた当初は苦手意識のあったロングライドも、今ではブルベを中心に楽しむようになり、600kmを走破してSR(シューペル・ランドヌール)の称号も得ることができた。

そんな筆者が、昼夜を問わず走り続けるブルベやロングライドで最も重要視するのが「視界の確保」、つまりアイウェアの性能である。

特に、目まぐるしく変わる光の状況へ対応するために調光レンズは欠かせない。

しかし、純正の調光レンズは非常に高価だ。

そこで今回筆者が選択したのが、サードパーティ製の「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」である。

この記事では、なぜ筆者がこのレンズを選んだのか、そしてブルベという過酷な環境で実際に使用した本音のレビューを解説していく。

この記事でわかること

  • ZERO製Jawbreaker用調光レンズの具体的な性能と実力
  • ブルベやロングライドにおける調光レンズの重要性
  • 純正品と比較したメリット・デメリット
  • 筆者が夜間走行を伴うブルベで実際に使用してみたレビュー

なぜ、Oakley Jawbreakerに「ZEROの調光レンズ」なのか?

結論から言えば「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」は、圧倒的なコストパフォーマンスで、ロングライドにおける安全性と快適性を劇的に向上させることができるからだ。

OakleyのJawbreakerは、その広い視野と優れたフィット感で多くのサイクリストに愛用されている名品である。

しかし、唯一の悩みどころが交換レンズの価格だ。

特に、紫外線量に応じてレンズの濃度が自動で変化する調光レンズは、純正品だと2万円以上することも珍しくない。

筆者のようにブルベを走る者にとって、日中の強い日差しから、夕暮れ、そして深夜の闇、さらには突然現れるトンネルまで、あらゆる状況に対応できる調光レンズは、もはや必需品と言える。

アイウェアをいちいち交換する手間は、特に疲労が蓄積する長距離ライドでは大きなストレスとなる。

この問題を解決してくれるのが、サードパーティ製のレンズである。

中でも「ZERO」ブランドのレンズは、純正品に比べて大幅に安価でありながら、十分な性能を持つという評判だ。

「安かろう悪かろう」ではないのか。

そんな疑問を抱えつつも、筆者はブルベでの夜間走行とトンネル内での視認性向上を期待して、このZERO製調光レンズを導入することを決めたのだ。

徹底レビュー!ZERO製 Oakley Jawbreaker用調光レンズの実力

実際に購入し、ブルベという実戦の場で試した「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」の実力について、詳細にレビューしていく。

結論として、このレンズは「価格以上の価値がある」と断言できる。

スペック紹介:可視光透過率12~88%の実力とは

まず、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」の基本性能を見ていこう。

筆者が購入したモデルのスペックは以下の通りだ。

項目スペック
ブランドZERO(ゼロ)
対応モデルOakley Jawbreaker
レンズタイプ調光レンズ(フォトクロミック)
可視光透過率12% ~ 88%
UVカット率99%以上

ここで重要なのが「可視光透過率(VLT)」である。

これはレンズがどれだけ光を通すかを示す数値で、0%が最も暗く、100%が完全に透明な状態を指す。

このレンズは、紫外線に当たると最も暗い状態で12%まで光を遮断し、紫外線のない場所では88%まで光を通すことを意味する。

  • 12%の状態: 真夏の強い日差しをしっかり防ぐことができるレベル。一般的なグレー系のサングラスと同等の暗さだ。
  • 88%の状態: ほぼクリアレンズに近い明るさ。夜間や屋内でも視界を全く妨げない。

ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」のこの変化の幅広さが、一日中走り続けるロングライドにおいて絶大な効果を発揮するのだ。

装着感と互換性:サードパーティ製は本当に大丈夫か?

サードパーティ製レンズで最も懸念されるのが、フレームとの互換性だろう。

レンズがガタついたり、最悪の場合うまくはまらなかったりするのではないか、という不安は誰もが持つはずだ。

この点において、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」はほとんど問題なかった。

Jawbreakerのスイッチロックシステムに従ってノーズピースを上げ、フレーム上部のロックを外してレンズを交換する一連の作業は、純正レンズより硬めではあったがしっかりと交換できた。

レンズをはめ込み、ロックを元に戻すと、カチッという確かな手応えとともにレンズはフレームにがっちりと固定される。

走行中の振動でガタつくようなことも一切なく、その精度の高さには正直驚かされた。

「サードパーティ製だから」という不安は、この時点で完全に払拭されたと言っていい。

実走インプレッション:ブルベ600kmで試した本音

スペックや装着感が良くても、実際のライドで使えなければ意味がない。

筆者はこの「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」を装着し、600kmのブルベに挑んだ。

昼夜を問わず、様々な天候下で走り続けたリアルな使用感を報告する。

日中の見え方:自然な調光とクリアな視界

スタート直後の快晴の空の下、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」は速やかに紫外線に反応し、スモークがかったグレーに変化した。

体感では、数秒で色の変化が始まり、数十秒後には安定した濃度になる印象だ。

色の変化は非常に自然で、視界に違和感はない。

最も濃くなった状態(VLT 12%)でも、路面の凹凸や周囲の状況ははっきりと認識でき、サイクリング用サングラスとして十分な性能を持っている。

トンネルでの視認性:安全性への絶大な貢献

ロングライド、特に山岳ルートを含むブルベでは、短いトンネルが連続する区間がよく現れる。

濃い色のサングラスをかけたままトンネルに突入すると、一瞬視界が奪われて非常に危険だ。

この点、調光レンズは真価を発揮する。

トンネルに入った瞬間、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」はレンズの色が戻り始めるのが体感できる。

もちろん、一瞬で完全にクリアになるわけではない。

色が完全に抜けるまでには1分程度の時間が必要だ。

しかし、視界を確保できるレベルまで明るくなるのはそれよりも早く、数十秒もあればトンネル内の暗さに目が慣れるのと相まって、不安なく走行できる。

これは、安全マージンを大きく高める要素である。

夜間走行の見え方:クリアレンズとしての役割

日が完全に落ちた後の夜間走行では、レンズはほぼ透明な状態(VLT 88%)を維持する。

わずかに色がついているようにも感じるが、視界を妨げることは全くない。

街灯のない真っ暗な峠道でも、ライトが照らし出す範囲は裸眼と変わらない感覚で認識できた。

虫やホコリから目を守るという、アイウェア本来の役割をしっかりと果たしてくれる。

夜間用にクリアレンズを別途用意する必要がないのは、レンズ交換不要の時短面と、荷物を少しでも減らしたいブルベにおいて大きなメリットだ。

ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ|選ぶべき4つの理由

筆者の経験から、この「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」を推奨する理由は、以下の4点に集約される。

理由1:圧倒的なコストパフォーマンス

これが最大の理由である。

純正レンズとZERO製レンズの価格を比較すると、その差は歴然だ。

Oakley純正 調光レンズZERO製 調光レンズ
参考価格約22,000円 ~ 23,000円約12,000円 ~ 13,000円
可視光透過率(VLT)23%~69%12% ~ 88%
価格差10,000円程安い

※価格は2025年10月時点の調査による。

純正品の半額程で調光機能を手に入れられるのは、非常に大きな魅力だ。

消耗品であるレンズに高額な投資をためらっていたサイクリストにとって、この価格はまさに福音と言えるだろう。

浮いた予算を他の機材のアップグレードに回すことも可能になる。

また、純正の調光レンズは可視光透過率が低く、夜間の走行には適さない。

夜間走行を目的とするのであれば、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」がベストな選択となる。

理由2:ロングライド・ブルベに最適化された性能

前述の通り、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」は一枚であらゆる光の状況に対応できる。

スタート時の朝日、日中の強い日差し、木漏れ日が続く林道、突然のトンネル、夕暮れ、そして夜間走行。

これらの状況変化のたびにアイウェアを交換したり、外したりする必要がない。

サイクリストはライディングに集中できる。

特に、数百キロを走るブルベでは、こうした小さなストレスの積み重ねが後半の疲労に大きく影響する。

装備をシンプルにし、思考をクリアに保つ上で、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」は強力な味方となるのだ。

理由3:豊富なレンズカラーバリエーション

筆者が選んだのは、クリアからグレーに変化するスタンダードな調光レンズだ。

しかし、ZEROはこれ以外にも様々なカラーの調光レンズをラインナップしている。

ベースカラーが異なるものなど、機能性だけでなくファッション性も重視した選択が可能だ。

ただし、可視光透過率が本記事で紹介しているレンズと異なるので注意してほしい。(75%~36%など、夜間使うには厳しいか)

自分のヘルメットやジャージの色に合わせてレンズをコーディネートする楽しみもある。

この選択肢の広さも、サードパーティ製ならではの魅力の一つである。

理由4:安全性への直接的な貢献

これは理由2とも関連するが、安全性という観点であえて独立させた。

トンネル突入時に視界が確保されること。 夜間でもクリアな視界で走行できること。

これらは単なる快適性の問題ではない。

路面の危険を早期に察知し、事故を未然に防ぐための重要な機能だ。

特に、疲労で判断力が鈍りがちなブルベの後半では、こうした機材によるサポートが自身の命を守ることにも繋がる。

コストを抑えつつ安全性を高められるのであれば、導入しない理由はないだろう。

ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ|デメリットと注意点:購入前に知っておくべきこと

もちろん、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」も完璧ではない。

価格が安いことの裏返しとして、いくつか知っておくべき注意点も存在する。

調光性能の限界

ZEROのレンズに限った話ではないが、調光レンズにはいくつかの物理的な限界がある。

  • 反応速度: 色の変化にはタイムラグがある。紫外線に当たってから最も濃くなるまで、またその逆にも数十秒から1分程度の時間がかかる。一瞬で切り替わるわけではないことを理解しておく必要がある。
  • 温度依存性: 調光機能は温度の影響を受ける。一般的に、気温が低いほどレンズの色は濃くなり、色が戻るのにも時間がかかる。冬場のライドでは、トンネル内でも思ったより色が抜けきらないと感じる場面があるかもしれない。
  • 紫外線にしか反応しない: 調光レンズは紫外線に反応して変色する。そのため、UVカットガラスが採用されている車内では、日差しが眩しくてもレンズの色は変化しない。車の運転には不向きである。

耐久性と寿命

調光機能は永久ではない。

紫外線に晒され続けることで、徐々にその性能は劣化していく。

一般的に、調光レンズの寿命は2~3年程度と言われている。

色の変化幅が狭くなったり、色が抜けきらなくなったりしたら寿命のサインだ。

また、レンズ表面のコーティングの耐久性については、純正品に分がある可能性も否定できない。

丁寧に取り扱い、使用後は水洗いして汗や汚れを落とすなど、基本的なメンテナンスを怠らないことが重要だ。

とはいえ、価格が安いため、劣化した際に気軽に買い替えられるのはメリットとも言える。

純正品ではないという事実

忘れてはならないのが、これはあくまでサードパーティ製品であるという点だ。

Oakleyが誇るHDO®(High Definition Optics)のような、歪みのないクリアな視界を保証する独自の光学技術は採用されていない。

筆者が使用した限りでは視界の歪みを多少なり感じる程度であったが、着用後にすぐに慣れてしまう。

非常に繊細な感覚を持つ人や、光学性能を最高レベルで求める人にとっては、純正品との差を感じる可能性はある。

また、万が一の際の保証なども純正品と同等ではない点は理解しておく必要がある。

Q&A:ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズのよくある質問

Q1: レンズの交換は自分でも簡単にできるか?

A1: はい、非常に簡単である。

Jawbreakerのスイッチロックシステムの操作に慣れていれば、1分もかからずに交換できる。

特別な工具も必要ない。

Q2: 調光レンズの寿命はどのくらいか?

A2: 使用頻度や保管状況によるが、一般的に2~3年が目安とされている。

紫外線に晒される時間が長いほど劣化は早まる。

性能が落ちてきたと感じたら交換時期だ。

Q3: どんな人におすすめのレンズか?

A4: 「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」は、以下のような人には特におすすめだ。

  • ブルベやロングライドを頻繁に行うサイクリスト
  • 日中から夜間まで、一日中走ることが多い人
  • トンネルが多い山岳ルートを好む人
  • 純正レンズは高価で手が出せないと感じている人
  • コストを抑えてアイウェアの機能性をアップグレードしたい人

Q4: 純正レンズとの一番の違いは何か?

A5: 最大の違いは「価格」である。

性能面では、Oakley独自の高度な「光学技術(HDO®)」の有無が挙げられる。

日常的なサイクリングや本格的なロングライドにおいて、多くのユーザーにとっては「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」で十分な性能を体感できるだろう。

しかし、最高の見え味を求めるなら純正品が選択肢となる。

まとめ:ZERO調光レンズはJawbreakerユーザーのライドを革新する!

今回、筆者はブルベというシビアな環境で「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」をテストした。

その結果は、期待を大きく上回るものだった。

サードパーティ製という不安を払拭する装着精度、そしてロングライドのあらゆる場面に対応する優れた調光性能。

これらが純正品の半額程で手に入るのだから、コストパフォーマンスは極めて高いと言わざるを得ない。

もちろん、色の変化速度や温度依存性、純正品ではないといういくつかの注意点も存在する。

しかし、それらを差し引いても、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」がもたらす「一枚のレンズで走り続けられる快適性」と「視界確保による安全性向上」というメリットは計り知れない。

特に、筆者のようにブルベやロングライドを主戦場とするサイクリストにとって、「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」はライドの質を一段階引き上げてくれる強力な武器となるだろう。

もしあなたがOakley Jawbreakerのユーザーで、調光レンズの導入を価格でためらっているのなら、この「ZERO Oakley Jawbreaker用調光レンズ」は試してみる価値のある、賢明な投資だと断言する。

  • この記事を書いた人

ミル

ロードバイク歴10年の週末ソロライダー。 ロングライドが苦手だったが、今はブルベを楽しんでいる。2022年SR取得。 ロングライドに挑戦する人を応援したい。 にほんブログ村

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