Zwift(ズイフト)は、バーチャル空間で世界中のサイクリストと走れる、インドアサイクリングの決定版だ。
このZwiftの楽しさを最大限に引き出すには、「Zwift対応ローラー台」が不可欠である。
筆者は2015年にロードバイクを趣味で始め、今では600kmブルベを完走しSR(シューペル・ランドヌール)も取得するほどロングライドにのめり込んでいる。
だが、始めた当初はロングライドが非常に苦手だった。
その苦手意識の克服や、悪天候時のベース維持にZwiftとスマートトレーナーがどれほど役立ったか計り知れない。
しかし、ローラー台選びは複雑だ。
「対応」と一口に言っても、その機能や価格には大きな差がある。
高価な買い物で後悔しないために、何を知っておくべきか。
この記事では、筆者の経験も交え、Zwiftを最大限楽しむためのローラー台の選び方と、おすすめモデルを徹底解説する。
この記事でわかること
- Zwift対応ローラー台の3つの主要タイプと特徴
- 後悔しないためのローラー台選びの3つの重要ポイント
- タイプ別・レベル別のおすすめZwift対応ローラー台5選
- Zwift対応ローラー台に関するよくある疑問
なぜZwiftには「対応ローラー台」が必要なのか?
結論から言えば、Zwiftの楽しさを100%引き出すには、Zwiftと「連携」できるローラー台が必須だからだ。
Zwiftの「連携」とは?(スマートトレーナーの役割)

Zwiftが他のインドアトレーニングと一線を画すのは、その「インタラクティブ(双方向)性」にある。
これを実現するのが「スマートトレーナー」と呼ばれるZwift対応ローラー台だ。 主な連携機能は二つある。
- 自動負荷変動: バーチャル世界の勾配(坂)とローラー台の負荷がリアルタイムで連動する。
- 正確なパワー送信: 自分が漕いでいるパワー(出力ワット数)がZwift内のアバターに正確に伝わる。
これがなければ、Zwiftはただの「ローラー台を漕ぎながら見るサイクリング動画」と変わらない。
画面の中の自分が坂を上り始めるとペダルが重くなり、下り坂では軽くなる。
この体験こそがZwiftの醍醐味である。
「非対応」ローラー台でもZwiftはできる?

結論は、「可能だが、楽しさは半減する」だ。
いわゆる「非対応」のクラシックなローラー台(負荷が一定のもの)でも、別売りの「スピードセンサー」や「パワーメーター」を自転車に取り付ければ、Zwiftの世界を走ること自体はできる。
Zwift側が、スピードセンサーから送られる速度とローラー台の種類(手動で設定)から、仮想のパワー(ズイパワーと呼ばれる)を算出してアバターを動かしてくれるからだ。

しかし、これには大きな欠点がある。
「自動負荷変動」が機能しないことだ。
坂道になっても負荷は変わらないため、自分でギアを重くするしかない。
レースでアタックされても、下り坂で休むことも、感覚として掴みにくい。
筆者も最初は、すでに所有していた非対応の固定ローラーでZwiftを試したことがある。 体幹を鍛える目的は達成できたが、Zwiftのゲーム性はほとんど感じられなかった。 結局、「やらされている感」が強くなり、すぐにダイレクトドライブ式のスマートトレーナーを導入することになった。
3つのタイプ別!Zwift対応ローラー台の種類と特徴
Zwift対応ローラー台は、その構造によって大きく3種類に分類できる。
それぞれにメリットとデメリットがあり、自分の住環境や予算、目的に合わせて選ぶことが重要だ。
① ダイレクトドライブ式スマートトレーナー

後輪を外し、自転車のフレーム(チェーン)をローラー台に直接セットするタイプだ。
現在、スマートトレーナーの主流となっている。
- メリット:
- 静音性が非常に高い: 集合住宅での使用において、これが最大のメリットである。タイヤの摩擦音が存在しないため、駆動音(チェーンの音)と振動が主になる。
- パワー計測精度が高い: 高価なモデルでは誤差±1%など、非常に正確なパワーが計測できる。
- タイヤの摩耗がない: 後輪タイヤを使わないため、摩耗やタイヤカスを気にする必要がない。
- リアルな走行感: 大型フライホイール(はずみ車)を搭載したモデルが多く、実走に近い慣性を感じられる。
- デメリット:
- 価格が最も高い: エントリーモデルでも10万円近く、ハイエンドモデルは15万円を超える。
- 設置・撤収がやや面倒: 都度、後輪を外す必要がある。
- 重量とサイズ: 重量が20kg近いモデルも多く、かなりの設置スペースを要する。
本気でZwiftをやり込む、あるいはインドアトレーニングを継続するつもりなら、予算が許す限りダイレクトドライブ式を選ぶべきだ。 特に筆者のようなブルベライダーが、天候の悪い日に長時間のベーストレーニングを行う場合、正確なパワー管理と高い静音性は必須条件である。
② タイヤドライブ式スマートトレーナー

後輪タイヤをローラーに押し当てて負荷をかけるタイプだ。
「スマート」と付くものは、この状態で自動負荷変動とパワー送信が可能になっている。
- メリット:
- ダイレクトドライブ式より安価: 5万円前後から選択肢がある。
- 自転車の着脱が比較的簡単: 後輪を外す必要がなく、クイックリリースなどで固定するだけだ。
- デメリット:
- 騒音・振動: タイヤとローラーの摩擦音が発生するため、ダイレクトドライブ式より音が大きい。
- タイヤの摩耗: タイヤが摩耗する。インドア専用のローラー台用タイヤの使用が推奨される。
- パワー精度と走行感: ダイレクトドライブ式に比べると、パワー計測精度や走行感(特に低速時のリアルさ)が劣る傾向にある。
- スリップ: 高いトルクをかけると、タイヤがローラー上でスリップ(空転)することがある。
「Zwiftの自動負荷は体験したいが、初期費用は抑えたい」という人に向いている。 ただし、騒音問題はクリアする必要があるため、集合住宅では注意が必要だ。
③ スマートローラー(3本ローラータイプ)

伝統的な3本ローラーに、自動負荷装置と通信機能を搭載したタイプだ。
製品ラインナップは非常に少ない。
- メリット:
- 実走感が最も高い: バランスを取りながら乗る必要があり、体幹やペダリングスキルの向上に直結する。
- Zwift連動: 坂道に合わせて自動で負荷が変わるため、3本ローラーの乗り味とZwiftのゲーム性を両立できる。
- デメリット:
- 乗るのに「慣れ」が必要: いわゆる「固定ローラー」ではないため、最初は落車の恐怖が伴う。
- 集中力が必要: Zwiftのレース中など、集中力が途切れると落車のリスクがある。
- 高負荷: モデルによっては、ダイレクトドライブ式ほどの高負荷(激坂やスプリント)を再現しきれない場合がある。
3本ローラーは、ペダリングの基礎練習には最適だ。 しかし、Zwiftでレースに集中したり、激坂チャレンジで「もがく」ことを主目的とする場合、落車のリスクがない固定式のダイレクトドライブ式の方が、精神衛生上もトレーニング効率上も優れていると筆者は考える。
Zwift対応ローラー台選びで後悔しないための3つの重要ポイント

高価な機材だ。
「買ったはいいが、うるさくて使えない」「自分の自転車に取り付けられない」といった失敗は絶対に避けたい。
以下の3つのポイントを必ずチェックするべきだ。
ポイント1:静音性(特に集合住宅)

これは、日本の住環境において最重要項目の一つであると言っても過言ではない。
ローラー台の騒音は、自分自身よりも家族や隣人、階下の住人に深刻な影響を与える。
騒音の発生源は二つある。
- 駆動音・摩擦音: タイヤドライブ式は「ゴーッ」という摩擦音、ダイレクトドライブ式は「ウィーン」という駆動音がする。
- 振動音: ペダリングによって発生する振動が床に伝わり、「ゴゴゴ…」という低周波音になる。
対策として、まずダイレクトドライブ式を選ぶことが大前提だ。
その上で、ローラー台の下には専用の防振マット(厚手のヨガマットや、専門の防振材「ブルカット」など)を敷くことが必須である。
筆者もアパート住まいだった頃、深夜にブルベの練習をしようと考えたことがある。しかし、ダイレクトドライブ式と防振マットを使っても、深夜・早朝のトレーニングは家族や隣人への配慮から断念した。
どれだけ静かなモデルでも、無音にはならないことを肝に銘じるべきだ。
ポイント2:パワー計測精度と最大再現勾配

Zwiftの「リアルさ」と「トレーニングの質」は、この2つのスペックで決まる。
- パワー計測精度:
- 「誤差 ±1%」「誤差 ±3%」といった形で表記される。
- この数値が小さいほど、自分の本当のパワー(FTPなど)を正確に把握できる。
- トレーニング目的であれば、最低でも±3%以内、本気なら±1.5%以下のモデルを選びたい。
- 最大再現勾配:
- バーチャル世界の坂道を、どれだけ急な坂として再現できるかの数値だ。
- 例えば「最大15%」なら、Zwift内の15%の坂道までは、ギアを変えなくても実走と同じ負荷を感じられる。
- 安価なモデルだと「最大7%」程度の場合がある。
- これだと、Zwiftの名物激坂「Alpe du Zwift(アルプ・デュ・ズイフト)」のような20%近い坂に直面した時、ローラー台の負荷が早々に頭打ちになり、全くリアルさが感じられない。
- 激坂チャレンジを楽しみたいなら、最低でも10%以上、理想は15%以上を推奨する。
ポイント3:互換性(通信規格と自転車の規格)

ここが技術的な落とし穴だ。 購入前に必ず確認が必要である。
通信規格(ANT+ / Bluetooth)
スマートトレーナーは、Zwiftを動かすデバイス(PC、タブレットなど)と無線で通信する。
その規格が「ANT+」と「Bluetooth Smart (BLE)」だ。
現在の主要なスマートトレーナーは、ほぼ両方に対応しているため、一昔前ほど心配する必要はない。
- PC (Windows / Mac) でZwift: Bluetoothでも接続できるが、通信の安定性から「ANT+」が推奨されることが多い。その場合、PCに「ANT+ドングル(USB受信機)」を別途購入して接続する必要がある。
- タブレット (iPad / Android) や Apple TV: Bluetoothで直接接続するのが一般的だ。
自転車の規格(スルーアクスル / クイックリリース)
ここが最も重要だ。 自分のロードバイクをローラー台に固定する部分の規格である。
- クイックリリース (QR): 少し前のロードバイク(リムブレーキ)の主流。
- スルーアクスル (TA): 最近のディスクブレーキロードバイクの主流。
問題は、スルーアクスルにはさらに「12x142mm」や「12x148mm (Boost)」といった複数の規格(太さと長さ)が存在することだ。
購入するローラー台が、自分の自転車の規格に標準で対応しているか、あるいは「別売りアダプター」で対応可能なのかを、購入前に絶対に確認しなければならない。
自分の自転車の規格がわからない場合は、購入したショップに確認するのが一番確実である。
【2025年版】Zwift対応ローラー台おすすめ6選(タイプ別)

筆者の経験と市場の評価に基づき、現在購入するならば間違いのない、信頼できるモデルを5つ厳選した。
| モデル名 | タイプ | 精度 | 最大勾配 | 静音性 | 特徴・強み |
|---|---|---|---|---|---|
| Wahoo KICKR V6 | ダイレクトドライブ | ±1% | 20% | ★★★★★ | WiFi接続、実走感トップクラス、CLIMB対応で没入感最強 |
| Tacx NEO 3M | ダイレクトドライブ | ±1% | 25% | ★★★★★(最強クラス) | 路面再現・左右揺れ内蔵、静音性圧倒的、実走感が最も自然 |
| Wahoo KICKR CORE | ダイレクトドライブ | ±2% | 16% | ★★★★☆ | 必要十分な性能のミドルレンジ、コスパ最強クラス |
| Wahoo KICKR SNAP | タイヤドライブ | ±3% | 12% | ★★★☆☆ | スマート対応タイヤ式の定番、設置が簡単で扱いやすい |
| ThinkRider X2Max | ダイレクトドライブ | ±2% | 15〜18% | ★★★★☆ | COREと競合、静音性良好で価格が安い高コスパモデル |
| CYCPLUS T2H | ダイレクトドライブ | ±1% | 15% | ★★★★☆ | ±1%精度の可能性、左右8度の揺れ、スプロケ付属で破格 |
このモデルがおすすめ!
最高性能を求めるなら:Wahoo KICKR V6 / Tacx NEO 3M
コスパ最重視(ダイレクトドライブ):KICKR CORE / X2Max / CYCPLUS T2H
静音性トップ:NEO 3M(ほぼ無音)
タイヤドライブで選ぶなら:KICKR SNAP 一択
1. 【王道・ハイエンド】Wahoo KICKR V6 (ワフー キッカー)

- タイプ: ダイレクトドライブ
- 精度: ±1%
- 最大勾配: 20%
- 特徴: 非常に高い静音性、リアルな走行感、WiFi接続対応。
- おすすめ理由: Zwift対応ローラー台の「ベンチマーク(基準)」と言える存在だ。 価格は高いが、精度、静音性、走行感のすべてが高次元でバランスが取れている。 特にWiFiに直接接続できるようになったことで、PCやタブレットとの通信ドロップアウト(途切れ)のリスクが激減した。 別売りの「KICKR CLIMB(キッカー クライム)」と連携させれば、坂道に合わせて自転車が物理的に上下し、究極の没入感を味わえる。 予算に上限がないなら、これを選べば絶対に後悔しない。
2. 【静音・高性能】Tacx NEO 3M (タックス ネオ スリーエム)

- タイプ: ダイレクトドライブ
- 精度: ±1%
- 最大勾配: 25%
- 特徴: 究極の静音性、路面再現(石畳や砂利道の振動)、左右の揺れ(モーションプレート内蔵)。
- おすすめ理由: Wahoo KICKRと双璧をなす、Garmin傘下のハイエンドモデルだ。 最大の特徴は、モーターとフライホイールを一体化した独自の構造による、圧倒的な静音性である。 さらに、Zwift内の路面(石畳など)に合わせて振動を発生させる機能や、ダンシング時の左右の「揺れ」を内蔵プレートで再現する機能を持つ。 より実走に近いフィーリングと、静音性を極限まで求めるライダーに最適だ。
3. 【コスパ・ダイレクト】 Wahoo KICKR CORE (ワフー キッカー コア)

- タイプ: ダイレクトドライブ
- 精度: ±2% (CORE) / ±2.5% (HUB)
- 最大勾配: 16%
- 特徴: ハイエンドモデルから一部の機能を削ぎ落した、ミドルレンジモデル。
- おすすめ理由: 「ハイエンドは高すぎるが、ダイレクトドライブの静音性と精度は欲しい」という層の要求に完璧に応えるモデルだ。 KICKR V6に比べると、フライホイールが少し小さい、最大勾配が低い(それでも16%)といった違いはあるが、Zwiftを楽しむ上で必要な性能は十二分に備えている。 10万円前後で手に入るダイレクトドライブとして、コストパフォーマンスは最強である。
4. 【エントリー・タイヤ】Wahoo KICKR SNAP (ワフー キッカー スナップ)

- タイプ: タイヤドライブ
- 精度: ±3%
- 最大勾配: 12%
- 特徴: タイヤドライブ式スマートトレーナーの決定版。
- おすすめ理由: ダイレクトドライブ式は予算的に厳しい、あるいは設置場所の問題で都度片付けたい、という人に最適なタイヤドライブ式の定番モデルだ。 「スマート」トレーナーであるため、Zwiftの自動負荷変動にはしっかり対応する。 タイヤドライブ式の中では走行感が良く、安定性も高い。 ただし、タイヤの摩擦音は発生するため、防音・防振対策はダイレクトドライブ式以上に必要となる。
5. 【ミドル・高コスパ①】ThinkRider X2Max

- タイプ: ダイレクトドライブ
- 精度: ±2%
- 最大勾配: 18% (※製品ロットにより15%の場合もあるため要確認)
- 特徴: KICKR COREに匹敵するスペックを、より低価格で実現した高コスパモデル。
- おすすめ理由: Wahoo KICKR COREの強力なライバルとなるモデルだ。 パワー精度±2%、最大勾配15%〜18%というスペックは、ミドルレンジとして十分すぎる性能である。 何より、KICKR COREよりもさらに安価な価格設定が魅力だ。 静音性も高く評価されており、「ブランドにこだわりはないが、性能とコストのバランスを極限まで追求したい」という現実的なサイクリストにとって、非常に強力な選択肢となる。
6. 【ミドル・高コスパ②】CYCPLUS スマートトレーナー T2H

- タイプ: ダイレクトドライブ
- 精度: ±1% (※一部情報)
- 最大勾配: 15% (※一部情報)
- 特徴: 精度±1%、左右8度の揺れに対応、スプロケット付属など、価格破壊とも言える高機能モデル。
- おすすめ理由: これもまた、ミドルレンジ市場に衝撃を与えた高コスパモデルだ。 約7万円前後という価格ながら、一部のレビューでは±1%というハイエンド並みのパワー精度が報告されている。 さらに、ダンシング時の自然な「揺れ」を再現する機構(左右8度)も備えており、実走感を高めている。 スプロケットが標準で付属している場合も多く、初期費用をさらに抑えられる点も強みだ。 静音性もCOREやX2Maxに匹敵すると言われており、新たな定番となり得るポテンシャルを秘めている。
Zwift対応ローラー台に関するQ&A

読者が抱きやすい疑問点について、筆者が回答する。
Q1. ローラー台以外に必要なものは?
A. 必須なもの、あった方が良いものは以下の通りだ。
- 必須なもの:
- Zwiftを動かすデバイス(PC, Mac, タブレット, Apple TVなど)
- 安定したインターネット環境(WiFiまたは有線LAN)
- 自転車本体
- ほぼ必須なもの:
- 防振・防音マット(特に集合住宅)
- 汗対策(サーキュレーター(扇風機)、タオル、汗受けネット)
- (PCでANT+接続する場合)ANT+ドングル
- あった方が良いもの:
- タブレットスタンド(目線の高さに画面を固定するため)
- 心拍計(トレーニング強度を管理するため)
Q2. 中古のZwift対応ローラー台はアリか?
A. 結論から言うと、ローラー台の知識が豊富な上級者以外には推奨しない。
スマートトレーナーは、パワーメーターや通信機器を内蔵した精密機械である。
中古品には以下のリスクが伴う。
- 外見ではわからない内部の故障(パワーメーターのズレ、電子部品の不具合)。
- ダイレクトドライブ式は非常に重く、不適切な輸送による故障。
- 保証が受けられない。
特にパワー計測のズレは、Zwiftのレースやトレーニングにおいて致命的だ。
数万円をケチった結果、不正確なトレーニングを続けることになるリスクを考えれば、保証のある新品を購入するのが結果的に安くつくと筆者は考える。
Q3. 設置スペースはどれくらい必要か?
A. 自転車本体のスペース(約1畳)に加えて、乗り降りや汗の飛散、サーキュレーターの設置を考慮する必要がある。
最低でも、ヨガマットを縦に2枚敷ける程度のスペース(約2m x 1.5m)を確保したい。
また、壁際ギリギリに設置すると、ダンシング(立ち漕ぎ)の際に壁に手や肘が当たる可能性があるため、左右にもある程度の余裕が欲しい。
まとめ:Zwift対応ローラー台でインドアライドを劇的に変えよう

Zwift対応ローラー台、特にダイレクトドライブ式のスマートトレーナーは、インドアトレーニングを「退屈な作業」から「エキサイティングな体験」へと一変させる力を持っている。
筆者のようにブルベ(SR取得)を目指す長距離ライダーにとっても、その恩恵は計り知れない。
梅雨の時期や真冬、あるいは多忙な平日でも、天候や時間に左右されずに計画的なトレーニング(LSDやインターバル)を安全に積めるメリットは、実走では得難いものだ。
初期費用は決して安くはない。
しかし、その投資は、あなたのサイクリングライフをより豊かに、より強くするための確実な一手となるだろう。
まずは、あなたの住環境(静音性)と予算、そして求める機能(精度、勾配)を明確にすること。
それが、後悔しない最適な一台を選ぶための最短ルートだ。






